Winds!芸艸堂 店長ブログ

京都の芸艸堂(うんそうどう)、熟練の手技と美の凝縮「手摺木版画の世界」をご案内
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感動の辻村寿三郎新作人形展 その4

感激のうちにショーを見終わると、次のコーナーはドレスを纏ったショーの花形が

ミラーボールの下でゆっくり回っていました。

衣装の素晴らしさだけでも絶賛に値するのに、そばで見るとなんと表情が豊かなこと・・・。

ビーズの使い方も選び方も、どうしてこんなにピッタリのものが使われているのだろうと

不思議でなりません。

一つひとつのお人形の衣装は、絶妙なバランスでデザインされています。

アクセサリーひとつも、非の打ちどころがないのです。

着物と帯の柄をこれだけ合わせられるのは既成のものでは無理。

こんな人形サイズの小さな柄は、人間が纏う着物ではちょっと考えられないもの。

きっと、お人形のために特別に染めて作られたに違いないよね・・・、

等と従姉と想像しつつ、疑問が残っていました。

で、また実演が始まったので慌てて駆け寄りました。

そして疑問はその後解けました。



実演の後私は、恐るおそる辻村さんのそばにより、質問を投げてみたのです。

「すみません。あのう、お人形が着ている衣装は、お人形のために特別に作られたのでしょうか?」

「いいえ、そうじゃないんですよ。これらは全〜部、昔のものを再利用して作ったんですよ。」

こんな答えが返ってきました。

「うわぁぁ、すごいワッ!

「ほら、この簪もアクセサリーもみんなそう。東寺の弘法さんでまとめ買いをしたり、

 パリの蚤の市で買ったりして集めたんですよ。

 こんなもので家中がい〜〜っぱいですラブ


お人形の座っている椅子の布張りを指差して

「これだってそうなんですよ。西洋の人はこういう古い布ひとつに至るまで絶対に捨てません。

 私もこうやって古いものを再生して、息を吹き返させることによって、

 布にしても何にしても、最後までそれらの寿命を全うさせてやることを

 信条としているんです。」


「私の着ている物は全部作業着ですからね、どんどん汚れて

 ボロボロになっていくけれど、袖をちぎり重ね着にして、

 もう全部エプロン代わりですよ。ハハハ」


と気さくな笑顔でたくさんお話してくださいました。



私たちは、何がこんなに感動を呼ぶのか、わかったような気がしました。

一つひとつが精魂込められた「ホンモノ」だからではないでしょうか。

本物はいい。いつになっても、それなりにそのよさが輝き続けるからです。

飽きられることなく、時代と共に渋みを増しながら、ずっと残るからです。

私は、この展覧会を通じて、芸艸堂の手摺木版画にも同じものを感じました。

江戸時代に始まった木版画。

それを今もずっと伝え、そしてその彩色にしても何十年先経っても色褪せることなく、

それよりもむしろ、年を重ねるごとに紙と一体となって美しい発色をするという、

木版画の奥深い世界にとても大きな魅力を感じるのです。(完)



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関連リンク

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辻村寿三郎公式ホームページ

http://www.jusaburo.net/



JR NAGOYA TAKASHIMAYA

http://www.jr-takashimaya.co.jp/eventindex.html/
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この記事に対するコメント

とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。
職務履歴書の例 | 2012/07/18 11:42 AM
あびさん、ご訪問ありがとうございます♪
まだはじめて間もないブログなのですが、最初の訪問者があびさんでした。
早速あびさんのサイトを拝見させていただきました。
そして、とっても感激しております。
私が日ごろ大切にしているもの、大切に思っているものが
あびさんのサイトに満載だったからです。

ご縁をいただけましたこと、心から感謝申し上げます。
どうぞ、これからもよろしくお願いいたします。
Winds!芸艸堂店長 | 2007/09/08 9:56 AM
はじめまして。あびと申します。同じ日に、この展示会にいって、ブログを書いたので、トラックバックさせて頂きます。よろしくお願いします。
寿三郎さんとお話されたのですね。
衣装は古い着物で、と、以前何かで読んだことがあったのですが、それにしても、お人形サイズの柄を集めるのも、大変ですよね。
丁寧に集めて、大切に保管されているのでしょうね。東京のジュザブロー館にも行ってみたいです。

ところで、お店の名前は存じ上げていましたが、こんなサイトがあるとは・・・でした。
あび | 2007/09/07 10:41 PM
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